・伸びない(重版がかかっても、2~3刷で止まってしまう)
こんなスランプが何回もありました。振り返ったとき、そこには共通点がありました。
直前に大きなヒット本が出る→その本の成功法則を自分なりに見出す→似たような企画(続編etc)を出し続ける
「売れる本にしがみついてしまった」のです。しかし、売れる本の流行や市場環境などは一瞬で変わります。その結果、
「だんだん売上が落ちる→焦る→かつて売れた本の成功法則にすがる→さらに売上が落ちる」
このループにはまってしまいました。
「だんだん売上が落ちる→焦る→かつて売れた本の成功法則にすがる→さらに売上が落ちる」
このループにはまってしまいました。
では、どう抜け出したか。これにも共通点があります。
・自分が本心から読みたいと思う企画を立てる
・今までのやり方を捨て、“どうすれば面白くなるのか”をベースに編集する
「1人の読者として、切実にそれを読みたいか」を基準に企画を立て、本を編集したのです。すると不思議なことに、10万部を超えるヒット本が出るようになりました。
知らず知らずに、自分も「2匹目のドジョウ」を狙っていた
出版業界では、「2匹目のドジョウを狙う」という現象がよく起こります。「売れる本が出る→その本のおこぼれにあずかろうと、他版元が似たような本を出す」という現象です。
私はこれを非常に恥ずかしい行為だと考えており、「自分はすまい」と思っていました。
私はこれを非常に恥ずかしい行為だと考えており、「自分はすまい」と思っていました。
でもスランプに陥っていたとき、自分は何をしていたのか。
「売れる本にしがみつき、その恩恵にあずかろうとする」。2匹目のドジョウを狙うのと、ほとんど同じことをしていたのです。
「売れる本にしがみつき、その恩恵にあずかろうとする」。2匹目のドジョウを狙うのと、ほとんど同じことをしていたのです。
「がんばっているのに売れない」
もしこう思うことがあれば、「1人の読者として欲しいか」「2匹目のドジョウを狙っていないか」を基準に考え直してみてもいいのではないでしょうか。